インプラントと認知症の関連について
2025.04.16
大阪府阪南市尾崎町の歯医者、くき歯科医院の院長 九鬼裕之です。
今回は、「インプラントと認知症の関連について」お話をしていきます。
1.インプラントとは何か?
インプラント治療は、歯を失った部分に人工の歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する治療法のことを言います。
インプラント治療は機能的にも審美的にも非常に優れた治療法で、その影響は口腔内だけに留まらない可能性があります。
2.認知症の基本情報
認知症は、記憶力の低下や判断力の障害など、脳の機能が徐々に衰える病気です。
具体的には記憶力の低下や注意力、集中力の低下、理解力の低下などが挙げられます。
高齢化社会を迎え、認知症患者数は増加傾向にあり、認知症は患者様ご本人だけでなく、ご家族や社会にも影響を与える病気でもあります。
3.インプラントと認知症の可能な関連性
近年の研究にて、口腔内の健康が全身の健康状態に影響を及ぼすことが分かっており、特にインプラント治療が認知症のリスクに影響を与えることが分かりましたので今回お伝えしたいと思います。
4.研究結果の概要
神奈川歯科大学が行った研究により、インプラントには認知症リスクを軽減させることができることが示されました。
具体的には、歯がほとんどなく、入れ歯やインプラントなどの人工歯を使用していない人は、天然歯が20本以上残っている人と比べ、認知症発症リスクが1.9倍も高いことが報告されています。
歯の本数が少ないと噛む力が低下し、脳の血流量の低下や、食べる量が減ることから栄養不足などが起き、認知症リスクが上がると考えられます。
また同研究では、歯をほとんど失っていても人工歯を使用している人は、天然歯が20本以上残っている人と認知症発症のリスクに差がないと言う結果が出ています。
5.予防と対策
認知症の予防には、噛む力の維持が重要になるため、歯を残していくための日常的な口腔ケアが重要になります。
歯のためにも、認知症の予防のためにも、定期的な歯科検診の受診、また適切なインプラント治療による噛む力の維持が推奨されます。
6.まとめ
インプラント治療は、ただ歯を補うだけでなく、認知症のリスクを軽減させることが分かっています。
口腔内の健康を保つことが、脳の健康維持にも繋がりますので、ぜひインプラント治療の検討、また定期的な検診を心がけるようにしてください。
くき歯科医院ではインプラント治療、また定期検診に力を入れて行っております。
インプラント治療、また定期検診にご興味がある方はお気軽に当院までご連絡くださいませ。