くき歯科医院
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インプラントと糖尿病の関連について

2025.04.22

大阪府阪南市尾崎町の歯医者、くき歯科医院の院長九鬼裕之です。
今回は、「インプラントと糖尿病の関連について」お話をしていきます。

1.インプラントとは何か?

インプラントとは、チタンなどの生体親和性の高い材料で作られた人工の歯根を顎の骨に埋め込み、その上に人工の歯を取り付ける治療法のことを言います。
インプラント治療を行うことで、抜けて失われてしまった歯を、自然な歯に近い見た目と機能で回復させることができます。
インプラント治療は失われた歯を補う最も効果的な治療の一つとされていますが、患者様の全身の健康状態が治療の成果に大きく影響することがあります。
特に糖尿病患者様の場合、インプラント治療には特別な配慮が必要となります。

2.糖尿病とは何か?

糖尿病は、インスリンの作用が不十分で血糖値が異常に高くなってしまう病気です。
血糖の濃度(血糖値)が何年間も高いままで放置されてしまうと、血管が傷つき、将来的には心臓病や、失明、腎不全、足の切断といった、より重い病気に繋がってしまう病気です。

3.インプラントと糖尿病の関係

糖尿病の患者様は病気の関係から傷の治りが悪いことが多いため、インプラントの組織統合がうまくいかないリスクが高いと言えます。
また、糖尿病による免疫力の低下は、感染症のリスクを増大させることから、インプラント周囲炎の発症率が高まることが知られています。

4.糖尿病患者におけるインプラントのリスク

また糖尿病の患者様は、血糖コントロールが難しいことから、インプラントの失敗率が上がってしまうことが報告されています。
これは、糖尿病が骨と歯肉の健康に悪影響を与えてしまうためです。

5.インプラント成功のための糖尿病管理

それらのことから、インプラント治療を受ける糖尿病の患者様は、血糖値を適切に管理することが非常に重要になります。
治療前には必ず医師と相談し、血糖値を安定させるための計画を立てる必要があります。

6.まとめ

インプラント治療は糖尿病の患者様にとっても有効ですが、血糖コントロールが不十分だとリスクが伴います。
治療を成功させるためには、糖尿病、血糖値の適切な管理が必須となります。
歯科医師としても、患者様の全身状態を考慮に入れた上で、最適な治療計画を提案できればと考えておりますので、糖尿病の方でインプラント治療をご希望の際は一度当院までご相談ください。