インプラント周囲炎とは
2025.05.20
大阪府阪南市尾崎町の歯医者、くき歯科医院の院長 九鬼裕之です。
今回は、「インプラント周囲炎とは」についてお話をしていきます。
1.インプラントとは
インプラントとは、失われた歯を人工の歯根で補う治療法のことを指します。
人工の歯根(インプラント体)は、主にチタン製で、自然な歯と同じように噛むことができます。
しかし、適切なケアがなされないと、歯周病と同様の炎症を引き起こす可能性があります。それが「インプラント周囲炎」です。
2.インプラント周囲炎の原因
インプラント周囲炎は主に二つの原因から発生します。
一つ目は、口腔内の清潔さが保てない場合です。歯磨きが不十分であったり、食べ物の残りカスがインプラント周囲についたまま放置されると、細菌が繁殖します。
これにより炎症を起こし、インプラント周囲炎が発生します。
二つ目の原因は、インプラントの適合不良です。
正しくない位置にインプラントが挿入された場合や、インプラントのサイズが適切でない場合などは、適正な清掃が困難となり、結果的にインプラント周囲炎につながる可能性があります。
3.インプラント周囲炎の症状
インプラント周囲炎の初期症状は、歯肉の赤みや腫れ、出血、痛みなどです。
進行するとインプラント周囲の骨が溶け出し、最悪の場合、インプラント自体が動いてしまうこともあります。
このような状態になると、非常に重い症状が出るため、早期発見・早期治療が重要となります。
4.インプラント周囲炎の診断と治療法
インプラント周囲炎の診断は、主に口腔内の視覚的な検査と、レントゲン検査により行います。
レントゲンによって、インプラント周囲の骨がどの程度溶けているかを評価し、症状の進行度を確認します。
治療法は症状の進行度によりますが、初期の段階では、インプラント周囲の清掃と抗生物質の使用で改善することがあります。
ただし、進行して骨が溶けてしまった場合、インプラントを一度取り外し、骨を再生させる処置が必要になることもあります。
重要なのは、早期発見・早期治療であるということを覚えておいてください。
5.インプラント周囲炎の予防
インプラント周囲炎の予防には、適切な口腔内ケアが必要です。
毎日のブラッシングやフロッシングで、口腔内を清潔に保つことが重要です。
また、定期的な歯科医院でのクリーニングも有効です。
インプラントの適合性も重要な要素です。治療前には、しっかりと診査・診断を行い、最適なインプラントを選択することで、後のトラブルを避けることができます。
6.まとめ
インプラントは、失った歯を補う優れた治療法ですが、適切なケアがなされないと、インプラント周囲炎という問題を引き起こす可能性があります。
これは、適切な口腔内の清潔さが保たれないことや、インプラントの適合不良により発生します。
インプラント周囲炎の症状には、歯肉の赤みや腫れ、出血、痛みなどがあります。
進行すると、インプラント周囲の骨が溶け、インプラント自体が動いてしまう可能性もあります。
そのため、早期発見・早期治療が重要です。
予防策としては、適切な口腔内ケアとインプラントの適合性が重要であり、それらを実行することでインプラント周囲炎のリスクを大幅に減らすことができます。
この記事が、インプラントをお考えの方やすでにインプラントをお持ちの方々にとって有用な情報となり、また、歯の健康を保つ一助となれば幸いです。
私たちくき歯科医院では、患者様一人ひとりの口腔状態に合わせた適切な治療をご提案し、より快適な口腔生活をサポートしています。
これからも皆様の健康と笑顔のために、私たちくき歯科医院は最高のケアを提供し続けます。
お口の中のことでお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。